2007年8月21日火曜日

続Train of Thought

気がつけば、いつでもそこに舞い戻る。
体は確かに現実に残している感覚は間違いなくあるのだが。

赤レンガの門をくぐると、そこは手入れのよく行き届いた緑が出迎えてくれる。
ついでに警備員にも挨拶をしようか。
私の夢はいつでもそこから始まり、時は凍りつく。
我に帰ると、自己嫌悪にも似た感覚を思い起こしながら自問自答する。
私にとって、必要な帰る場所のありかとはその土地自体なのか?
あるいは、そこで過ごした日々なのだろうか。
いや、そこに居た人々の残滓が私の中に未だこびり付いているからなのだろう。

私は、夢にまで見た場所に、帰ってきたときに思った。
場所それ自体はなんとも重々しく、現実と言うものを思い知らせてくれる。
人気のないその大きな建物に一人きり
何時も意識の靄の中で光輝くその場所は暗く、私を異邦者として扱う。
ああそうか。
今ここに至ってようやく思いだす。
私は失うのが怖かったのだ。
そこに絆を留めるものがあって欲しいと願っていた。
人も、自然も、建物も、所詮はそれを構成する一つの事象に過ぎない。

結論
思い出を抱いて俺は死ぬ。

0 件のコメント: